ふるさと納税Ⅱ-仕組みと手続き

こんにちは!

税理士のユウです。

今回は、前回に続いて「ふるさと納税」の仕組みについて解説をしていきます。

どのサイトから寄付をするか

手続きを簡単にするため、ふるさと納税は「ふるさとチョイス」・「さとふる」・「楽天ふるさと納税」等のサイトから寄付をすることが一般的です。

※ 上記サイトを活用することで、記載事項の省略や、いくら・どこに寄付をしたか等が記録が残るため管理が容易になります。

有名なふるさと納税サイトを簡単に説明します。

ふるさとチョイス

圧倒的な情報量を有し、多くの自治体のふるさと納税を取り扱っている。しかし、返礼品のレビュー等はないため、寄付をしたい自治体や返礼品が決まっていない場合には判断に悩む場合も•••。ふるさと納税の使途から寄付先を選べるガバメントクラウドファンディング™(GCF™)を積極的に行なっているサイトでもある。

さとふる

ふるさとチョイスに比べると取り扱っている自治体の数は少ないが、返礼品のレビューも用意されているため失敗が少ない。自治体の数は少ないが「ふるさとチョイス」と同様にガバメントクラウドファンディング™(GCF™)を行なっている。

楽天ふるさと納税

ふるさとチョイスと比べると取り扱っている自治体の数は少ないが、返礼品のレビューも用意されているため失敗が少ない。自治体の数は少ないが、「ふるさとチョイス」と同様に、ガバメントクラウドファンディング™(GCF™)を行なっている。

私も「楽天ふるさと納税」を利用したことがありますが、操作性にも長けており、楽天ポイントがたまる点などはメリットだと感じました。ザイ・オンラインによると、楽天市場のシステムをそのまま利用することにより、在庫管理・発送通知・レビューなどのサービスに長けているようです。

☞ どのサイトから寄付をするかという点は、大変重要だと思いますが、詳しくは専門的に調査を行なっている ザイ・オンライン 等のサイトを参照いただきたいと思います。

どの自治体に寄付をするか

返礼品から寄付先を選ぶ

返礼品を目的として寄付をする場合は、返礼率やレビュー等を考慮の上ふるさと納税(寄付)をすることになります。どの商品がオススメかということは、多くのサイトで情報が共有されているので、そちらを参考にして下さい。(※ 例えば ザイ・オンライン 等のサイト)

希望する返礼品が見つかったら、それが掲載されているサイトより寄付をすることになります。

税金の使い道から寄付先を選ぶ

税金の使途を考慮して寄付をする場合には、多くのクラウドファンディングを取り扱っている「ふるさとチョイス」から寄付先を選択することをお勧めします。

もちろん「さとふる」・「楽天ふるさと納税」等でもクラウドファンディングは行われているので、希望に合致するものがあれば活用された方がいいと思います。

ふるさと納税の仕組

ふるさと納税で税金の還付や控除を受けるには、通常確定申告を行う必要があります。

しかし、企業で働いている方は会社で年末調整という手続きが行われるため、一般的に確定申告をする必要はありません。

その点を考慮し、平成27年に簡単にふるさと納税の控除が受けられる方法として「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が創設されました。

それぞれ仕組みが異なり、メリット・デメリットがあるため確認をします。

確定申告で還付を受ける場合

手順

  1. 寄付をする地方自治体を選ぶ。
  2. ふるさと納税を当該地方自治体に行う。
  3. 地方自治体から返礼品が届く。
  4. ふるさと納税を証明する「受領書」が届く。
  5. 寄付をした翌年3月15日までに「確定申告」を行う。(※ 還付申告の場合は、寄付をした翌年1月1日から5年以内が申告期限です。)
  6. 年間の寄付額が、所得税・住民税から還付・控除される。(自己負担額 2,000円はかかります・住民税は翌年6月以降分から減額されます。)

確定申告の方法

給与所得者の方が、ふるさと納税を利用する場合の確定申告の方法をご紹介します。

※ 確定申告は書面で申告書を提出する方法と電子による方法がありますが、手続きが分かりやすい書面による方法をご案内します。

用意するもの
  • 寄付金受領証明書(1/1-12/31の期間に受領した全ての証明書)
  • 源泉徴収票
  • 本人名義の通帳(還付金受取先の口座)
  • 印鑑(認印)※ゴム印は不可
  • 封筒(角型2号)・切手
  • マイナンバーカード

※ マイナンバーカードがない場合 →(通知カード+免許証 又は マイナンバー記載の住民票+免許証等)

 ☞ 免許証等とは(・運転免許証・パスポート・在留カード・公的医療保険の被保険者証・身体障害者手帳)です。

申告書の作成方法

☞ 確定申告書は、国税庁の確定申告専用サイトより作成することをお勧めします。

当該HPにある「申告書フォーム」に必要事項を入力し、印刷することにより作成することが出来ます。

確定申告期間中には税務署のPCで書類を作成し、提出することも可能です。税務署職員の方の指導を受けることができます。

入力方法の具体例

具体的な入力方法等は、さとふるのHP (リンク先の下部)に詳細な記載がありますので、そちらををご参照ください。

確定申告(還付申告)の期限
⑴ 還付申告の場合

還付申告とは、納め過ぎた税金を還付してもらう確定申告をいいます。上記のふるさと納税を利用する場合の確定申告が該当します。この還付申告は通常の確定申告とは異なり、寄付の翌年1月1日から申告可能です。

また期間は5年間となります。例えば2018年に寄付をした場合には、2019年1月1日〜2023年12月31日までに還付申告を行えば、税金の還付を受けることができます。

⑵通常の確定申告の場合

通常の確定申告の期間は、翌年2月16日~3月15日となります。郵送の場合は、通信日付印をもって提出日とみなします。

確定申告書の提出先

所得税の確定申告書は、提出時の納税地(住所地)を所轄する税務署長に提出します。具体的な提出先は、国税庁HPを参照ください。

ワンストップ特例で控除を受ける場合

利用条件

確定申告の不要な給与所得者等で、ふるさと納税を行う自治体の数が5以内である場合は、ふるさと納税ワンストップ特例の申請が行えます。(確定申告を行う場合は利用不可)

手順

  1. 寄付をする地方自治体を選ぶ。
  2. ふるさと納税を当該地方自治体に行う。
  3. 地方自治体から返礼品が届く。
  4. ふるさと納税を行うごとに、「ワンストップ特例申請書」・「マイナンバー提供に必要な本人確認書類」を寄付先の自治体に郵送する。
  5. 翌年度分の個人住民税が減額される。(所得税からの控除はなく、全額が翌年度の住民税から減額されます。)

※ 郵送が締め切り(翌年1月10日)に間に合わなかった場合は、確定申告を行うことによって所得税・住民税の還付・控除が受けられます。

※ 本人確認書類とは、マイナンバーと本人確認が出来る書類をいいます。マイナンバーカードの場合は両面コピーで済みますが、住民票や通知カードは顔写真が無いため運転免許証等の本人確認が出来る書類のコピーも必要です。

住宅ローン控除と併用する場合のワンストップ特例によるメリット

住宅ローン控除とは、住宅購入時のローン契約額から一定額を税額控除し、購入者の金利負担を軽くする制度のことをいいます。利用される方が多い減税制度ですが、ふるさと納税と併用する場合には注意点もあります。

確定申告によりふるさと納税の控除を受けた場合には、所得税・住民税から税金が控除されます。住宅ローン控除は所得税から控除が行われ、所得税から控除しきれない場合には住民税から税金が控除されます。(ただし住宅ローン控除による住民税の控除には限度額が設定されます。)

上記の通りふるさと納税・住宅ローン控除を併用する場合には、税金が控除される範囲が重複することとなります。所得税法では、先にふるさと納税による所得税・住民税の控除が行われ、次に住宅ローンによる所得税(+住民税)の控除が行われます。

先にふるさと納税により所得税の控除が行われていることから、住宅ローン控除により住民税の控除を受ける可能性が高まります。しかしながら、住宅ローン控除では住民税の控除限度が設定されているため、限度超過分に関しては切捨てとなり、節税効果を十分に受けることが出来ないケースも想定されます。

その点、ワンストップ特例制度を利用した場合は、ふるさと納税分は住民税から全て控除されるため、住宅ローン控除に影響を及ぼすことがなく、所得税・住民税の還付・控除を受けることが可能となります。

ポイント

☞ 確定申告を行わない給与所得者の方で、住宅ローン控除の適用を受ける方・ふるさと納税の回数が少ない方はワンストップ特例が適しています。

確定申告 ワンストップ特例
寄附先の数 複数自治体に寄附が可能 寄付先は5自治体以下
※同じ自治体に寄付しても1自治体として計算されます。
申請方法 受領証明書を添付し、確定申告を行う。 寄付先の自治体に申請書を提出
控除の仕組み 所得税・住民税から控除 住民税から全額控除
申請期限 確定申告期限(又は還付申告期限) 寄付をした翌年の1月10日

※ 確定申告とワンストップ特例制度の併用はできません。ワンストップ特例申請書を提出後、確定申告に変更する場合、対象となる年に行った全寄附分の確定申告をする必要があります。なお確定申告の内容が優先されるため、各自治体へ申請方法変更の連絡は必要ありません。

☞ 確定申告を行わない給与所得者の方で、住宅ローン控除の適用を受ける方・ふるさと納税の回数が少ない方はワンストップ特例が適しています。

ふるさと納税(寄付金額)の試算

ふるさと納税の仕組みが分かっても、いくらまでふるさと納税が行えるか分からない人も多いと思います。ふるさと納税は、年間の所得確定前の寄付となるため、最適な金額を把握することが難しいというデメリットがあります。

そこで多くの場合は、控除上限額早見表を参考にしたり、「ふるさとチョイス」や「さとふる」にあるシュミレーションサイトを参考とし、寄付金額の上限を把握し、その範囲で余裕をもってふるさと納税を行っていくこととなります。

※ シュミレーションにあたり準備するものは、前年度の源泉徴収票又は確定申告書です。

※ 正確な試算には、当年の給与明細等の所得が分かる資料・保険料等の明細が必要となります。

ふるさと納税のメリット・デメリット

デメリット メリット
・還付(控除)を受けるためには確定申告又は特例申請が必要となる。

・寄付金額を把握する計算過程が複雑・かつ所得確定前の寄付となるため、最適な金額を把握することが難しい。

・寄付をした翌年に控除・還付を受けることとなる。

・返礼品の時価の総額が、50万円を超える場合には一時所得として申告する必要がある。

・自治体から返礼品を獲得できる。

・寄付を通じて地域の課題に協力できる。

・金額・時期を自ら選び寄付ができる。

・使途の目的を限定できる自治体がある

・ワンストップ特例を使えば、確定申告が必要ない者も利用できる。

・クレジットカード払い等が可能である。

☞ 一部自治体による返礼品の過熱競争等もありますが、ふるさと納税はその趣旨・制度からも納税者・地方自治体にメリットがあると考えられます。

確定申告も近年は電子化が進み簡便化されています。応援したい自治体の活動、地方の特産物などを探すことを楽しみながら、ふるさと納税を利用してみてはいかがでしょうか。

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